スパム・スパム・スパム | 猫のおなか

スパム・スパム・スパム

先日、お友達ブロガーさんと食事をしながら「最近コメントスパムが多いよね」という話になったのです。自分のブログやサイトを宣伝するために、コメントに見せかけて書き込みしていくアレですね。

まあうざったいというか、迷惑というか、kotoraさんの記事 にもあるけど、そういうこと自体が、宣伝効果以上に、サイト自体のイメージ失墜につながるということに早く気がついて欲しいですね。
(アダルトサイトの場合は失墜しようがなんだろうが、露出が目的なんだろうけどねえ)

さて、その「スパム」ですが、ご存じの通り、
1937年にアメリカのミネソタ州で製造され始めた四角い豚肉加工缶詰のことですね。

でまた、ご存じの方はご存じの通り、その“アメリカからやってきた缶詰”をネタにしたコント(スケッチと呼びます)をイギリスのブラックナンセンスギャグ集団「モンティ・パイソン」が広めたことで、今では迷惑メールを一般的に「スパム」と呼ぶようになったんですね。(ま、他にも説はあるらしいけど、最有力候補なのです)

そのスケッチはこんな感じ。

何故かバイキングがたむろするカフェ。そこにやってきた夫婦。旦那がウェイトレスにメニューを尋ねると、

ウェイトレス「卵とベーコン、卵・ソーセージ・ベーコン、卵・スパム、卵・ベーコン・スパム、卵・ベーコン・ソーセージ・スパム、スパム・ベーコン・ソーセージ・スパム、スパム・卵・スパム・スパム・ベーコン・スパム、スパム・スパム・スパム・卵・スパム、スパム・スパム・スパム・スパム・スパム・スパム・豆・スパム・スパム・スパム・スパム……
……伊勢エビのグラタン トリュフと卵添え--スパムのせ」

スパム抜きのが欲しいという婦人に、スパム少なめメニューをすすめるウェイトレス。スパムは嫌いなの!と婦人が叫ぶと、バイキング達が歌い出す。

「スパムスパム美味しいスパム、スパムスパムスパーーーム♪」

ウェイトレスと婦人がスパムのあるなしで言い争いを続けるのを横目に、旦那は平然と

「僕はスパム好きだから、食べてあげるよ。スパム・スパム・スパム♪ スパム・豆・スパム・スパム・スパムをくれ」(バックで歌い続けるバイキング達)

ウェイトレス「豆はないわ!」
旦那「じゃ、豆のかわりにスパムで」
ウェイトレス「つまり、スパム・スパム・スパム・スパム……」

消してもブロックしてもやってくる迷惑メールが、 この延々と繰り返されるくど~いスパムみたい!!ってんで、すっかり「迷惑メール=スパム」が定着しちゃったんですな。
そんだけこのスケッチが広く知られてるという話でもありますが。

もちろん、当の缶詰のメーカー、ホーメルはいい迷惑です。迷惑メールをスパムと呼ばないで、と正式に抗議したこともあるらしいですが、既に世界的に定着しちゃってるもんだから、今更他の呼び方もできないですもんね。

でも片方の当事者でもあるモンティ・パイソンの面々は、面白がっているようです。

つい先週の6月5日、ブロードウェイで上演された優れた舞台作品に贈られる名誉ある賞、トニー賞の授賞式が開催されました。そこで最優秀作品賞に選ばれたのが、モンティ・パイソンの映画「モンティ・パイソンのホーリー・グレイル」を下敷きにした舞台、「スパマロット」です。
もちろん、脚本やなんかに、モンティ・パイソンのメンバーが関わってます。

アーサー王の伝説をパロディにしたもので、アーサー王の居城「キャメロット」に似せた名前なんだけど、
「スパマロット(Spamalot)」
は、つまり

Spam a lot(たくさんのスパム)

ってコト。

もうみんないいジジイなのに、いやはや、ブラックなこと、ご健在。

グレアム・チャップマンはもういないけどね。さびちい。