今日は映画三昧の日。 | 猫のおなか

今日は映画三昧の日。

今日は一日中、映画館のはしごして、日頃の映画館不足をちょっとだけ解消してみた。
ここんこと、WOWOWやDVDで観るのが多くて、なんとなく映画館が恋しくなっていたの。
ふらっと行って帰って来れる距離で考えると、吉祥寺かなあ、映画館もいろいろあるし。今やってるものは何……?
あ、見損ねてた「ベルヴィル・ランデブー」がバウシアターに来てる。チェックチェック。「ハウルの動く城」も、もうだいぶ時間経ってるから、終了しないうちに。「ボーン・スプレマシー」は観なくちゃ。シリーズ1作目の「ボーン・アイディンティティ」すごくよかったから。

なので、「ベルヴィル・ランデブー」「ハウルの動く城」「ボーン・スプレマシー」観てきたあ。

「ベルヴィル・ランデブー」は、最初観たいと思ったポイントは、昔のツール・ド・フランスの様子がアニメになってる、っていう情報から。一度ハマるととことんハマってしまう、あのとてつもなく激しいレース。どんなんかしら? 絵はもろに私の好み。フランスらしい風刺のある絵。子供時代のシャンピオンが、ちっとも可愛く描かれていないのに、どうしてあんなに愛らしく感じるのか、それはおばあちゃんの愛情がこっちにもじわっと感じられるからなのかなあ。
ストーリーはいろんな人が書いてるだろうからおいといて、美術の凄さにちょっと圧倒。おばあちゃんとシャンピオンが雨の中訓練してる時、犬のブルーノが家で二人の帰りを待ってるのよね。天窓に、雨が流れる。外からの光で、雨の滴がガラスの上を流れる影が、ブルーノの体をつるつると流れていくの。なんてキレイ。
最後の最後、よかったね、って思ったら画面が変わって……もうそこにはおばあちゃん、いないんだなあと思ったら、ぱたぱたと涙が落ちてきて、困った。ものすごい坂も表情も変えずに三輪車で登るおばあちゃん、あれから、シャンピオンと幸せに暮らしたのかな。大人の映画だなあ。アニメだけど、紛れもなくフランス映画。

「ベルヴィル・ランデブー」がワインと一緒に楽しむ大人の一品料理、としたら、「ハウルの動く城」は大人も子供も楽しめるパーティ料理みたい。最近の宮崎アニメからすると、肩の力が抜けたような、とってもいい作品だった。自分が原作じゃないから、逆にのびのびしてるんじゃないかな。
結構びっくりしたのは、倍賞智恵子ってすごい!ってこと。最初18才の女の子だったソフィー、その声が彼女だとわかってるのに、私の中には少女、が現れたから。で、おばあちゃんになったら、おばあちゃんの声に、なった!すごい。ソフィーは、時々若くなったり、中年くらいになったり、またおばあちゃんになったり、心の動きで外見がぐるぐる変化するんだけど、声も同じにうんと変わる……倍賞智恵子の外見も、変化してたんじゃないかしら? いや、変わるのは心なのかな。
コワイ魔女だったのが、魔力吸い取られてぽわんとしたばあちゃんになっちゃう荒地の魔女も、可愛い。外見は可愛いとはかけ離れてるけど、ボケちゃったみたいに「わんちゃん…」「きれいな火ねえ」とつぶやく時の目が、とても可愛かった。
緑のどろどろになった時の情けないハウルも、可愛かった。人間落ち込んだ時、あんな風だよねえ。

「ボーン・スプレマシー」は、前作にもまして、ボーンがかっこよかった。そんなん当たり前の感想かあ。でも、本当に、ほんとーにかっこい~。マット・デイモン自身は、決してハンサムじゃないんだけど、心底カッコイイ男になってますもん。息もつかせない、ピリピリと張りつめた空気を全編保っている素晴らしいスパイ映画。覚えのない罪を着せられて追われる身なのに、悲壮感よりも使命感が彼を突き動かしてるような。淀みない洞察力と身体能力、次々と敵の一手先を行くクレバーさ、震えがくるほどイイ!
でもあんた、人巻き込み過ぎですからあ!(笑)まあそれは仕方なしとして。次回制作されるだろう、三部作の三作目が、今から楽しみ! 今回のラストで、本当の自分、のことを知ったからねえ! るる。